「おまけより割引してほしい -値ごろ感の経済心理学-」 徳田賢二

いや〜面白かった、人はどんな時にそれを値ごろだと思うのか、という分析だね
値ごろ感=価値÷費用という公式は当たり前ながら面白い、つまり値ごろ感を高めるには価値を上げるか、費用を下げるか、両方やるかの三択しかないということだ
おまけより割引の方が嬉しいのは500円のものが400円になったとき、400円で500円の価値のものを買えたので、500÷400=1.25なのに対し、500円のものに100円のおまけをつけた場合は500円で600円の価値のものを買えたことになるので、600÷500=1.2となる
よっておまけよりも割引の方が値ごろ感が高くなるわけだ、500円のものにおまけをつけて割引と同じ値ごろ感を出すには125円のおまけをつけなければならない
さらには目に見える費用=お金、目に見えない費用=時間・埋没費用、があり
人はそれらを頭の中で計算してものを買う、いや当たり前なんだろうけど意識する機会は中々ない
ちなみに埋没費用というのは新しい物を買ったら、まだ使える古い物を破棄するコストのこと
他にも衝動買いの心理なども紹介されてる、衝動買いをしないため、もしくはさせるためのテキストとしても良いのではないかな
衝動買いは生活必需品や専門性の高い商品では起こらないし、値段が高くても起こらない、それ以外の商品で失敗しても大打撃を受けない金額で起こる、とかね
衝動買いを誘う仕掛けどころベスト10ってのは読む価値有り
日本人は「ついでに〜〜する」というのが好きとか、ハッとさせられるね
この本に書いてあることをスーパーなどで実際にやっている例が浮かぶくらい身近な題材だけに、実生活に置いても役に立ちそうだ