「DOORS 1 まぜこぜ修繕屋」 神坂一

朝起きたら、家中にドアがあるし、妹が五本の尻尾を持つリスになっていた
という出だしで始まる、まあ完全にギャグの連作短編
学校に行っても何もかもが変で、どうやら変に思っているのは自分だけらしい


そんな変わってしまった世界を直そうとしているシュリン曰く
少しずつ違う異世界が混ざり合ってしまったために、こうなったらしい
それを治すためには、沢山あるドアから異世界に行き
鍵になる人物を探して、シュリンの持つレンチを3回触れさせなければならない
そうやって少しずつ世界を修正していくしかないのだが
修正すると環境が変わって、主人公が戸惑うことになる
ならば一緒に修正すれば、そんな問題は起こらないというわけで
彼と一緒に主人公とリスになった妹は異世界に旅立つ


まあ、よくこんな変な話を考えたなと思うくらい変な設定が山ほど出てくる
江戸時代から文明開化せずに近代化した感じの日本とか
行き過ぎた妹文明により人類が滅びかけている世界とか
でも一番面白いのは二話の妹が触手になってしまう話
それを修正するために主人公は鬼に、いや、神や悪魔すらも超えそうな勢いで
魔王を倒すシーンは最高でした、これにはニヤニヤさせられた
短編で読みやすいし、面白いし、お薦めです