クドリャフカの順番 「十文字」事件

古典部シリーズ第三弾、今回は文化祭での話
文集を30部のはずが200部刷ってしまって、どうやって売ろうか考えるメンバー達
さらに文化祭では、あいうえお順に部活から物を盗む事件が発生、これを利用して文集を売ろうと画策
果たして犯人の目的とは何か、文集は無事に売れるのか
とまあ、こんな感じかな、俺が紹介文を書くなら、ありがちだなw
今までは主人公折木の一人称だったけど、今回は4人の部員の視点を切り替える方式に
これによって、主人公以外の3人がどんな考え方をしてるのかがなんとなく分かってきた



〜再読の感想〜
やっぱり面白いな、前二作と違って四人の視点が切り替わりつつ話が進んでいくので
今まで分からなかった主人公以外の三人の考えてることが分かるんだが
千反田が主人公のこと良く見てるんだよねぇ、他の二人が気づかないような事まで
伊原摩耶花が里志のことを良く見てたりもして、人間関係も楽しみどころの一つ

主人公の友人である里志も謎に挑み、そして挫折
「自分に自信があるときは、期待なんて言葉を出しちゃあいけない」「期待っていうのは、諦めから出る言葉なんだよ」という台詞は中々に深い、前に読んだときは気づかなかったけど、物語全体にこの〝期待〟というテーマが散りばめられてるね
「データベースは結論を出せない」という、自らをデータベースと自認する里志の敗北宣言、彼が結論を出せる日が来るのはいつか、というのも楽しみの一つ?

いや〜読み返してみるものだね、新しい発見とかもあるし
今回は千反田さん目当てで読み返したんだけど、里志のパートも中々良かった
自分の限界を知り、諦め、主人公に期待をかける。苦い青春って感じだね